2000年05月29日
台湾品輸入ボイコットの事実なし~奇美実業の王副総経理が発言
APIC2000のスチレン系分科会で
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:BASF

 「中国が台湾品の輸入をボイコットしている事実はない」25~26日に横浜ロイヤルパークホテルニッコーで開催されたアジア石油化学工業会議(APIC)2000のスチレン系分科会で台湾・奇美実業の王孝宗副総経理が、業界内でささやかれていた噂を否定した。
 同分科会の質疑応答において、中国の揚子BASFからの質問に答えたもので、「原料SM(スチレンモノマー)のアジア価格が欧州に比べ200ドル近くも高い状況で、台湾から製品を持ち込んでも採算があわない。また、我々は中国国内でも樹脂の生産を行っている。だから、中国が台湾製品の輸入を拒否している事実はない」と語った。
 スチレン系分科会は、エー・アンド・エム スチレン副社長の児玉亨氏が議長を務め、各国の需給の見通しについて情報交換が行われた後、トーレ・プラスチックス・マレーシアの門井晶氏がマレーシアのスチレンの現状を説明した。その後の質疑応答では、このほか韓国におけるエンドクリン問題の影響などについて活発な議論が行われた。