2000年05月25日
三菱化学、フォトレジスト事業を米シプレイ社に譲渡
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:三菱化学

 三菱化学は25日、半導体用フォトレジスト事業について、米シプレイ社に譲渡することで合意した、と発表した。
 三菱化学は、1987年に同事業に参入、半導体の高容量化に合致した高解像度のフォトレジストを開発し、製造販売を手がけてきた。また1998年には、韓国三養社との合弁でリソケム社を設立している。これに対しシプレイ社は、米ローム・アンド・ハ-スの全額出資子会社であり、1963年から全世界で半導体用フォトレジスト事業を展開している。
 三菱化学は、昨年末に策定した中期計画に沿って選択と集中を進めており、この一環として今回の事業譲渡を決定した。一方シプレイ社は、三菱化学の同事業を手に入れることで、今後市場の急速な拡大が見込まれるアジア地域における拠点を確保することになる。
 今回合意した事業場との内容は、(1)三菱化学が、フォトレジストの営業権、知的財産権、黒崎事業所および韓国リソケム社の製造、RD設備などをシプレイ社と同社の日本および韓国現地法人に譲渡する、(2)黒崎事業所の語とレジスト製造設備の運転は三菱化学が受託する、の2点。
 今後両社は、必要な手続きを経た後、今年6月末をめどに事業移管を完了する考え。