2000年05月24日 |
旭化成工業、ANアジア展開まもなく最終決定へ |
韓国・東西石化S&B、タイ新設のいずれかに |
【カテゴリー】:海外 【関連企業・団体】:旭化成 |
旭化成工業は、AN(アクリロニトリル)事業のアジア展開について、韓国の東西石油化学のスクラップアンドビルドおよびタイのNPCとの合弁の2つの計画について、コスト競争力の観点からまもなく最終決定する方針だ。 同社ではANをコア事業と位置付けグローバル展開を進めているが、アジアでは韓国の増設、タイの新設についてFS作業を進めていた。韓国の東西石油化学は一昨年に韓一合繊から株式の50%を取得、100%子会社化している。現在の設備能力は2系列年産12万トンだが、古い系列をスクラップし新たに大型系列を建設、合計年産20~30万トン体制を計画している。同設備は用地がある上、運転員も経験をつんでおり、プロピレン、ANタンクなど関連インフラも整備されているメリットがあるとしている。 一方、タイの計画はインフラ、運転員など新たに整備する必要があるが、合弁先から安定した原料プロピレンが確保できるメリットがあり、計画が実現すればタイ初のAN設備となることもあり将来的な展開が可能になるとしている。 同社では早急な計画実現を目指しており、2001年末~2002年初頭の稼動開始を視野に入れ、総合的に判断して最終決定するとしている。 なお、同社では米国ではソルーシアの新増設25万トン設備からも、年間5万トンの引き取り枠を確保しており、年内の設備完成、稼動開始後は米国での供給ソースを確保することになる。 |