2000年05月23日
ポリオレフィンの値上げ交渉が進展
PEのフィルム用品種が先行して決着
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:住友化学、日本ポリケム

 日本ポリケムや住友化学工業などポリオレフィンメーカーが需要家各社との間で進めてきた同樹脂の値上げ交渉がここにきて急速に進展してきた。
 LDPEならびにHDPEのフィルムメーカーや、PPのひも・なわメーカー、さらにはPPのシートメ-カーなどがポリオレフィン各社の強い要請に寄り切られつつあるもの。これらの品種の多くが5月1日出荷分に遡って新価格に切り替えられる。上げ幅は1キログラム当たり10円。ただし需要分野によっては圧縮を余儀なくされたケースもあるという。
 ポリオレフィン各社は、他の品種についても5月末までに全てのユーザーから同意を得たいとしている。
 今回のポリオレフィンの価格修正は、4~6月期の原料ナフサ価格が1キロリットル2万1,000円強に続騰するのが確実となってきたことに対処してのもの。交渉開始当初はほとんどの需要家が強く抵抗していたが、特恵輸入の減少などで全体の需給がウエルバランスで推移していることを背景とした同樹脂各社の強腰に押し切られつつあるもの。