2000年05月20日
BASFとSINOPEC、南京の石化インテグレート計画でFS結果提出
エチレン60万トン/低密度ポリエチレン40万トンなど
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:BASF

 独BASFと中国石油化工集団公司(SINOPEC)は19日、中国関係当局の承認を得るため、今月北京で南京の石油化学拠点統合に関する共同事業化調査報告を提出した、と発表した。
 この計画は、BASFと関連会社2社を含むSINPEC側との折半出資事業で、総投資額は26億ドル。主要案件は、いくつかの世界規模の石油化学製品の生産に必要な年産60万トンのエチレンプラントの建設および操業となる。さらにこれと独立して、電力、スチーム、工業ガスなどを供給するためのユーティリティセンターが建設、運営される見通し。
 さらにBASFとSINOPECは、第3者とともに中国の関連当局から承認を取得すると同時に、できるだけ早く合弁会社を設立する方針で、年内の承認を目指している。またプラントの保証運転は、2004~2005年を計画している。計画完成後は、中国国内向けを中心に合計170万トンの石油化学製品を生産、輸入品を置き換えるとともに、中国の経済開発、特に東部の工業地域の開発促進に大きく貢献すると見ている。またBASFは、揚子石化公司との合弁会社揚子BASFスタイレニックスでSM(スチレンモノマー)およびEPS(発泡ポリスチレン)を生産しており、今回の計画にともなってSM設備の増設も検討していると見られる。
 なお今回の計画における主な石油化学製品の生産能力は下記の通り。

南京石化インテグレート計画主要製品生産能力(単位:トン/年)
▽エチレン            600,000
▽芳香族抽出設備         300,000
▽LDPE(低密度ポリエチレン) 400,000
▽エチレングリコール       300,000
▽アクリル酸           160,000
▽アクリル酸エステル       215,000
▽オキソアルコール        250,000
▽蟻酸               50,000
▽プロピオン酸           30,000
▽メチルアミン           30,000
▽ジメチルホルムアミド       30,000