2000年05月19日
バイエル、合成ゴムの設備投資プログラムを完了
生産能力は年産55万トンと5年前の倍以上に拡大
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:バイエル

 独バイエルはドイツ現地時間の18日、1995年から合成ゴム事業強化のために進めてきた総額2億5,000万ユーロ(約244億円)に上る設備投資プログラムを完了、BR(ブタジエン・ゴム)およびSBR(スチレン・ブタジエン・ゴム)の合計生産能力を5年前の倍以上の水準となる年産55万トンに拡大した、と発表した。
 設備投資は、米テキサス州オランジェとフランスのポート・ジェロームを中心に行われ、バイエルは現在の市場の平均成長率3%を上回る成長を目指している。バイエルの合成ゴムビジネスグループのゼネラルマネージャーであるJurgen Ick博士は、「これらの新設備への投資は、北米と欧州においてバイエルを幅広い製品を供給できるポジションにおくものである。また市場の変化に臨機応変に反応し、異なった設備から即座に製品を供給することができるようになる」と語った。現在、全ての新設備がスタート当初からフル稼働しており、グローバリゼーションが進む、タイヤをはじめとしたメインユーザーへ対応する準備が整ったという。
 特にバイエルは、オランジェには総額9,2000万ドルの設備投資を行っており、北米市場においてBRおよびSBRの競争力を強化している。現在オランジェの生産能力は、BRとSBRの合計で年産25万トンに拡大している。またポート・ジェロームの生産能力は年産12万トンと欧州最大の規模となっており、今後の設備投資はドイツのドルマーゲンとマールで実施していく方針。