2000年05月15日
昭和電工、酢ビ輸出価格をさらに50ドル引き上げで検討
原料酢酸、需要動向、欧米メーカの動きを注視
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:昭和電工

 昭和電工は、2Qの酢ビ(酢酸ビニル)の輸出価格を1Q比100ドルアップのCFR・トン800ドルを打ち出しているが、さらに6~7月分から50ドルの引き上げを行う方向で検討を進めている。
 酢ビのアジア向け価格は、大手セラニーズが4月分を100ドル引き上げているが、さらに5月分についても50ドルアップの850ドルを打ち出している。さらに原料である酢酸の需給もタイト化が一段と強まっていることもあり、同社ではこうした酢酸の需給バランス動向、酢ビの需要動向、欧米メーカーの動きを見極めて判断したいとしている。
 アジアの酢ビ需要は、エマルジョン向けに好調に推移しており、とくに中国では建築用途のほか接着剤向けに高い引き合いが続いている。日本でも1998年を底として昨年はエマルジョン向けを中心に年率5~6%の成長、現在も好調に推移している。
 なお、国内価格の値上げについても昨年8月に第1次としてキロ20円の打ち出しに対し12円で決着。第2次値上げも昨年10月に15円で打ち出していたが、4月分から8~10円幅で決着している。