2000年05月12日
三菱化学、6月のPTA輸出価格580ドルへ引き上げへ
PXとの価格スプレッド、最低限のレベルは確保
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:三菱化学

 三菱化学は6月のPTA(高純度テレフタル酸)のアジア向け輸出価格をCFR・トン580ドルに引き上げる方向で引き続き価格引き上げを目指す方針だ。
 同社では4月、5月ともに価格引き上げ交渉を行ってきたものの、中国の引き合いが在庫積み増しにより鈍化、原料PX(パラキシレン)価格もステイとなっていたため540ドル前後での決着となっていた。
 しかし、2QのPX価格は480~490ドルで決着していることもあり、価格スプレットでは50~60ドルしかなく、6月分については最低でもPXに対し100ドルアップの580ドルを目指していきたいとしているもの。
 需給的にも、インドネシアのバクリー化成がNo.1、韓国の三南石化がNo.2がそれぞれ6月に定修を実施する一方、中国の在庫減少による引き合い回復も期待されていることから、バランスは締まってくると見ている。