2002年02月18日
積水化学、「超高密度基板用回路形成転写テープ」開発、販売へ
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:積水化学工業

 積水化学工業は18日、独自の粘着テープ技術を活かし、テープ上で連続的に銅の細線回路を形成し、任意の絶縁層に転写できる画期杓な回路形成転写テープを開発したと発表した。。2002年度から超高密度プラチック多層基板用として、本格販売を開始する。
 
 パソコンや携帯電話などIT機器の高機能化、高速化、小型化はますます進み、半導体パッケージの高容量化、高速化への要求が高まっているが、パッケージ基板にはこれらの要求と同時に、低コスト化も求められている。
 
 しかし、現在一般的に、プラスチック多層基板の製造プロセスには、一層ずつ絶縁層と配線回路層を積み上げて製造されるシーケンシャルビルドアップという方式が採られており、より高密度化した基板を低コストで製造することは困難とされてきた。
 
 今回同社が販売開発した回路形成転写テープは、独自の高接着易剥離粘着剤技術によって、プラスチック多層基板の製造プロセスにおける課題を解決し、より高密度化された基板を高効率、高生産性で製造できる一括積層プロセスとなっている。

 同製品ははプラスチックフィルム基材の特殊粘着テープ上に厚さ9μm~18μmの極薄銅箔をラミネートしたもので、特長は(1)高接着・易剥離であること。これにより、(2)微細な回路形成が容易になり、さらに(3)様々な絶縁層への適用が可能になったなど。4月から大手半導体パッケージ基板メーカーへの本格販売を開始する。2005年度数十億円の売り上げを見込んでいる。