2000年05月08日 |
バイエル、第1四半期グループ業績は23%増収/31%増益 |
【カテゴリー】:人事/決算 【関連企業・団体】:バイエル、ライオン |
独バイエルはこのほど、グループの2000年第1四半期業績を発表した。4事業部門全てで大幅に売上高が増加するなどにより、売上高は前年同期比23%増の72億5,000万ユーロ、税引前利益は9億5,200万ユーロと31%増を記録した。 売上高の伸び率をを事業部門別に見ると、ヘルスケアが22%増、高分子材料が23%増、化学品が26%増、農業関連製品も17%増と大幅に増加、グループ全体の営業利益も10億3,100万ユーロと28%増加した。 ドイツで開催された株主総会におけるシュナイダ-社長の会見の概要は下記の通り。 ・今期の力強い上昇傾向は、マイナス要因、特に不適切な水準にある販売価格の影響を相殺した。売上利益率は石油化学原料費の急激な上昇に圧迫されたが、全体として収益動向は満足すべき水準にある。こうしたことから2000年全体の業績も好調なものになると期待され、売上高、利益とも10%以上の伸びを記録すると予想している。 ・バイエルが1999年に講じた基本的対策の1つに、医薬品研究開発基板の継続的な拡張が挙げられる。このほかアグフアの株式上場、カイロン・ダイアグノスティックス社の事業買収、ライオンデル社からのポリオール事業買収などがある。今年3月末にポリオール事業買収を完了したことで、バイエルは世界一のポリウレタン原料サプライヤーとなった。 ・バイエルは今後も事業構成を強化しするとともに技術を着実に改善し、生産能力を戦略的に増強しつづける。eコマース(電子商取引)のような電子メディアの採用は、新たな流通・調達チャンネルを開発し、新規市場を開拓するのに役立っている。バイエルは、グローバルな経済環境が急速に変化しているため、様々な挑戦に応え、変化のペースを加速させていく必要がある。 ・バイエルは、資本市場、特に米国における発展のスピードを重視している。米国における多くの企業に対する評価は、バイエルに新たな挑戦を求める水準となっている。競合他社と比べ、バイエルは特に潜在的な成長力や収益力の・から見ても適切な評価を受けていない。したがって、バイエルの株価を大幅に、そして可能であれば競争相手の平均を上回る水準に挙げることが優先的な目標となっている。 ・バイエルは中核となる4つの事業部門を引き続き強化していく。事業の合理化により主要マーケットに焦点をさらに絞り込んでいくとともに、4事業部門体制を堅持する。バイエルは4つの事業分野全てにおいて競争を勝ち抜き、チャンスを掴むのに必要な能力を備えている。バイエルの基本戦略は、事業の有機的成長を図ることであるが、特にヘルスケアおよび農業関連製品では、提携や買収に前向きに対応していく。チャンスはいつでもあり、合併や買収も含め事業の拡大を目指しているが、バイエルとしてのアイデンティティは保持していく。バイエルのモットーは「進路を外れることなく、変化のペースを速めること」である。 |