2000年05月02日
PPS、コンパウンド内需は今年2万トン規模に
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 PPS(ポリフェニレンサルファイド)の国内需要は、昨年に続いて2桁の成長が見込まれており、コンパウンドベースで2万トン前後まで拡大する見通しだ。
 PPSの需要は、ここ数年高成長が続いているが、1998年は経済不況の影響を受け、1桁台の成長にとどまった。しかし、1999年は再び10数%の成長を記録、市場規模はコンパウンドベースで1万6,000~7,000トンに拡大している。
 今年に入っても需要は好調で、IT(情報技術)関連を中心とした電気・電子分野をはじめ自動車向けも堅調に推移している。電気・電子はIT化の波に乗り携帯電話やPDA(携帯情報端末)、ノートパソコンのコネクタ向けの需要が拡大している。一方、自動車分野でも軽量化、リサイクル化の波が押し寄せており、金属代替あるいはフェノール樹脂やエポキシ樹脂代替などの需要が増えている。
 こうしたことから大手PPSメーカーは、「コンパウンドベースの内需は、今年2万トンにかなり近づく」と見ている。また1998年頃から新規需要として各社が期待している給湯器周りなどの住設分野は、採用自体は進んでいるものの、住宅着工件数の低迷などから期待したほどにはのびていないが、今後着工件数が回復すれば、ある程度の需要を見込めるという。