2000年05月02日
ポリカーボネートの香港市況、ディスク向けは4,000ドル超え
依然需給は超タイト/TPCCは連休明けにも再稼動
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 PC(ポリカーボネート)の香港市況は、大幅な需給のタイト化によりディスクグレードでついにトン当たり4,000ドルを突破した。汎用グレードもすでに3,000ドルを超えており、玉不足が深刻化している。
 PCは、近年音楽用CD向けに加え、CD-ROM、CD-R/RWなどデータ記録メディアの需要が急増、年率2桁の成長を支えている。特にアジア地域の成長は顕著で、メーカーによっては今後も15~16%の高成長を予想している。このためアジア地域を中心に新増設が相次いで計画されているが、需要の伸びに追いついていないのが現状。
 さらに3月にはタイ・ポリカーボネート(TPCC)で事故が発生したため、需給のタイト化に拍車がかかり、なかでもディスクグレードは極めてタイトな状況となっている。
 こうしたことから、昨年下落傾向にあったPCのアジア市況が反転、汎用グレードは年初2,500ドルを割り込んでいたが、現在は3,000ドルを突破、ディスクグレードは4,000ドルを超えている。
 TPCCは、連休明けにも再稼動の見込みだが、依然玉不足であることに変わりはなく、当面は厳しい状況が続く見通しだ。