2002年02月15日
三井化学、ポリプロ設備のスクラップ&ビルド決る、大阪に30万トン建設
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:三井化学

 三井化学は15日、PP(ポリプロピレン)年産30万トンプラントの建設と、それに伴う大規模なスクラップ&ビルド計画を決めたと発表した。
 
 同社はPP専業の100%子会社「グランドポリマー」の吸収合併(4月1日予定)に先立ち、PP事業のコスト競争力強化策を検討してきた。
 
 グランドポリマーは現在、市原工場に2系列年産22万1,000トン、高石工場に3系列25万1,000トン、堺工場に2系列12万トン、計59万2,000トンのほか、宇部ポリプロから出資見合いで7万8,000トンを引き取り、浮島ポリプロからの購入3万3,000トンと合わせて70万3,000トンのPP供給能力をもっている。
 
 三井化学ではPP汎用分野での国際競争力強化のため、コスト競争力の劣るプラントを停止し、最新鋭の大型設備を建設する計画を進めていた。
 
 この結果、高石工場の1系列(10万8,000トン)と、堺工場の2系列(12万トン)を停止、浮島PPからの購入も止め、新たに大阪工場内に2003年9月完成を目標に年産30万トンプラントを建設することを決めた。
 停止プラント分を差し引いた供給能力は74万2,000トンとなる。プラントの停止は、新プラントの完成後となる。
 
 採用技術は三井化学のハイポール法、総投資額は約120億円、今年9月に着工し、2003年9月に完工。営業運転開始は2004年1月の予定。