2000年05月01日 |
BPアモコ、エンプラ/炭素繊維事業を分離へ |
アルファレッタのPP事業はシカゴ地域に移転 |
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品 【関連企業・団体】:なし |
BPアモコは現地時間の27日、ハイドロカーボンをベースとした事業に集中するという戦略に沿って、エンジニアリングプラスチック事業と炭素繊維事業をそれぞれ分離させる計画を発表した。これにともない、米国アルファレッタに本拠地を置く両ビジネスを、近い将来売却する考え。 BPアモコの化学事業において、自社で保有する原料で製造し、平均より成長のスピードの速い製品に注力する戦略を推進している。このためグループのチーフエグゼクティブであるジョン・ブラウン卿は昨年、総額100億ドルに上る事業分離プログラムを発表している。 同社のエンプラ事業では、ポリサルフォン(商品名:Udel)、ポリエーテルサルフォン(Radel)、ポリフタルアマイド(同Amodel)、液晶ポリマー(Xyder)、ポリアミドイミド(Torlon)、ポリケトン(Kadel)などを手がけており、自動車、航空宇宙、工業、医療、エレクトロニクスなどの分野に製品を供給している。今回分離の対象となるのは、生産・研究開発拠点ではジョージア州オーガスタ、オハイオ州マリエッタ、サウスカロライナ州グリーンビル、アトランタで北米の技術・マーケティング拠点に位置付けられている。このほか欧州および東南アジア、日本も含まれる。 一方、炭素繊維事業は、Thornelのブランドで展開しており、航空宇宙、自動車、産業資材、スポーツ用品などに分野に製品を供給している。分離の対象となるのは、生産・研究開発拠点のあるサウスカロライナ州のグリーンビルおよびロックヒルで、エンプラ同様北米における技術・マーケティング拠点に位置付けられる。 BPアモコは、エンプラ、炭素繊維それぞれの事業で、買い手を捜していく考えで、特に炭素繊維については買い手が100%子会社化することを希望している。なお両事業の分離が完了した際には、同じくアルファレッタで展開しているPP(ポリプロピレン)事業の拠点を、シカゴ地域に移転させる方針。 |