2000年04月28日 |
アジアの酢酸市況、相次ぐ定修で先高観強まる |
400ドル以下のスポット玉一掃、年内はタイト基調続く |
【カテゴリー】:海外 【関連企業・団体】:昭和電工 |
アジアの酢酸スポット市況は、需給タイト感からCFR・トン400ドル以下の取引が一掃、各国での相次ぐ定修から先高観が強まっている。 酢酸の需給バランスは3月17日から昭和電工が大分工場でエチレン直酸法年産15万トン設備が40日間の定修を実施、今月20日に立ち上げ、現在はフル稼働を行っている。しかし、同社では、在庫の積み増し、主要ユーザーへの供給もあり、当面はスポット輸出には応じられない状況としている。 さらに、5月には韓国・三星BP35万トン、協同酢酸40万トンなど、大型設備が相次いで定修を実施することから一段のタイト化が確実視されており、輸出の主要誘導品であるPTA(高純度テレフタル酸)メーカーでは玉確保に追われている。 業界筋では、増設が計画されているシンガポールのセラニーズ45万トン、マレーシアのBP45万トンについても稼動開始は年後半にずれ込むものと見られており、年内は需給バランスはタイトで推移、市況も現在レベルより下降することは考えにくいと見ている。 なお、こうした需給タイト感を背景に、長契価格も500ドルに達するものとされている。 |