2000年04月26日 |
DICとバイエル、熱可塑性ポリウレタン事業を統合 |
6月1日からDICバイエルポリマーとして営業開始 |
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品 【関連企業・団体】:大日本インキ化学工業、バイエル |
大日本インキ化学工業(DIC)と独バイエルは26日、日本における両社の熱可塑性ポリウレタン(TPU)事業を統合、合弁会社を設立することで基本的に合意した、と発表した。最終的な契約は数日中に完了する予定で、5月初旬に新会社「ディーアイシー バイエル ポリマー」を設立、6月1日から営業を開始する。 DICは国内最初のTPUメーカーとして、原料からの一貫生産体制を有し、着色やコンパウンディングなどの応用加工技術をベースに事業を展開、国内外において「パンデックス」の商品名で高い販売実績を有している。一方、バイエルは、素原料から川下展開までウレタン業界最大の総合力を有し、TPUでは「デスモパン」「テキシン」の商品名で欧州、北米、アジア地域において世界的規模の販売を行っている。 新会社は、DICが長年蓄積したTPUに対する知見ときめ細かな技術サービスとバイエルの生産性/品質バランスに優れた連続生産プロセスを軸とした技術開発力というそれぞれの強みを活かし、相乗効果を発揮してTPUビジネスを育成するとともに、新たなマーケットの開拓を目指す。また新会社設立により、DICは関西樹脂製造所(堺)の生産設備と技術・営業を、バイエル株式会社は、日本におけるTPUの販売活動を移管する予定。 この結果、DICバイエルポリマーは当初年産7,000トン能力でスタート、売上高は30億円以上を見込んでいる。また様々な分野で積極的に新規市場開拓を進めていく方針で、塩ビ樹脂代替のパウダースラッシュやポリマーアロイ、フィルム・シートなどの領域で需要の増加を見込んでいる。 なお新会社の概要は次の通り。 商号:ディーアイシー バイエル ポリマー株式会社(DIC Bayer Polymer Ltd.) 目的:日本における成形用TPUの研究・開発、生産、マーケティングおよび販売 本社:東京都千代田区 事業所:支店(大阪) 工場(DIC関西樹脂製造所(堺)内) 資本金:3億2,000万円(DIC、バイエル株式会社折半出資) 役員:代表取締役社長 恒川保治(DICモールディング樹脂事業部長兼任) 代表取締役副社長 坂本隆司(バイエル株式会社) 従業員:34名 設立:2000年5月上旬 営業開始:2000年6月1日 |