2000年04月25日 |
エネ庁、ルネサンス計画に「研究組合」、来月設立 |
石油精製と石化工場、一体的運営推進へ |
【カテゴリー】:行政/団体 【関連企業・団体】:旭化成、出光興産、鹿島石油、ジャパンエナジー、三菱化学、資源エネルギー庁 |
資源エネルギー庁は石油製油所の統合、合理化を推進するため、「コンビナート・ルネサンス構想」を打ち出していたが、このほどその母体となる組織として新たに「石油コンビナート統合運営技術研究組合」(仮称)を設立することを決めた。5月中旬、石油精製、石油化学合わせて15~20社が参加し正式発足する。 同構想は、石油精製の競争力強化を図るため、複数製油所間や石油化学工場間をパイプでつなぎ、より一体的、効率的な運営を図っていこうというもので、同庁では12年度予算で「高度統合運営技術開発費」として46億5,000万円を確保。新発足する研究組合を通じて、補助金(補助率3分の2)として交付することにしている。 一方、石油、石油化学各社はこれを受け、鹿島、水島、徳山の3地区でパイプラインの敷設など具体的な合理化計画の検討に入ったほか、千葉、川崎両地区でも具体化に向けた話し合いに入っている。 鹿島地区では鹿島石油と三菱化学の両社で保有する設備、施設の相互利用の可能性を中心に検討が進み、水島地区では日石三菱、ジャパンエナジー、三菱化学、旭化成の4社間で石油および石油化学生産留分の有効活用や、水島港を横断する地下トンネルの建設などの検討を急いでいる。また徳山地区では出光興産、出光石油化学および主要石化誘導品メーカーの間で新たな情報機能を生かした合理化策の検討が行われている。 計画年度は12~14年度の3か年。研究組合では「統合システムの開発」を中心に技術研究していくという。 |