2000年04月24日 |
アドバンスト・カラーテック、液晶パネル用カラーフィルター増設 |
来年4月にトータル月産75万枚体制/ガラス基板大型化に対応 |
【カテゴリー】:ファインケミカル 【関連企業・団体】:旭硝子、三菱化学 |
三菱化学と旭硝子の折半出資会社であるアドバンスト・カラーテックは24日、福岡県北九州市八幡西区黒崎においてカラー液晶パネルの部材に用いられるカラーフィルターを増設する、と発表した。投資額は約130億円で、2001年1月完成、同年4月から稼動する。この結果生産能力は、既存第1工場との合計で月産75万枚に拡大する。 同社は、1998年から三菱化学・黒崎事業所内の第1工場でカラーフィルターを生産している。親会社である三菱化学が培ってきたカラーレジストなど化学素材に関する技術と、旭硝子の培ってきた液晶パネル用ノンアルカリ旭硝子基板やCr(クロム)膜などの成膜品に関する技術の蓄積、経験を生かし,カラーフィルターの性能改良や生産技術の向上に取り組んできた。 今回の計画は、近年のカラー液晶パネルの需要拡大、また液晶パネル製造に使用されるマザー旭硝子基板のサイズ拡大に対応するため、第2工場の建設を決定したもの。建設地は、第1工場隣接地で、すでに今月から約130億円を投じて建設に着手しており、2001年1月完成、同年4月から量産を開始する予定。基板サイズは、620mm×750mmから最大730mm×920mmまで対応可能で、生産能力は14.1インチ換算で月産約50万枚。この結果、第1工場との合計生産能力は月産75万枚となる。 液晶用カラーフィルターは、カラー液晶パネルを構成する重要部品の一つで、透明なガラス基板の上に赤・緑・青の顔料を含む微小な樹脂膜を規則的に配列したもの。市場規模は現在1.500億円程度で,4~5年後には3,000億円規模に成長すると見られている。カラー液晶パネルは、軽量、薄型、省電力な表示装置としてノートパソコン向けを中心に、デスクトップ型モニター、携帯用端末、カーナビゲーションシステム、ゲーム機器など広範な用途で使用されており、需要も年々拡大している。さらに最近は、カラー液晶パネルの大型化の進展とともに、平面テレビへの応用も実用化が近づいており、21世紀にはディスプレイの主役になると予測されている。 |