2000年04月21日 |
VEC首脳、今年度の塩ビ需要は堅調に推移、原料高で採算是正必要 |
環境問題への理解進む |
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品 【関連企業・団体】:信越化学工業、東亞合成、東ソー、塩ビ工業・環境協会 |
VEC(塩ビ工業・環境協会)の金川会長ほか首脳陣は21日記者会見し、塩ビ樹脂の現状および2000年度の見通しを語った。 金川千尋会長(信越化学工業社長)は、まず原料問題について、「EDC価格高騰が続いているが、価格はか性ソーダ、塩素とのバランスによって決まっている。米国では依然として塩素は強含みに推移しており、現状から価格が下がるとは考えにくい。」と述べた。また、業界全体での赤字問題については、「塩ビの樹脂としての特性、社会貢献性を見ていただければ、適正価格をいただけるはず。」として採算是正の必要性も述べている。 古田武副会長(鐘淵化学工業会長)は、「1999年度は上期はマイナスであったが、後半はプラスに転じ、トータルで内需は1%増となった。そういった意味では環境問題への理解も進んできたと考えている。2000年度は現状と変わらず推移するのではないか。」と述べた。 田代圓副会長(東ソー社長)は、「2000年度については、現在のベースと変わらずに推移していくと見ている。輸出についても波はあるとは思うが、アセアン経済の回復、中国市場など、ベースは堅調に推移する。市況もEDCが400ドル台など、原料からの玉突き状態であることから、現在レベルより下がるとは考えにくい。」と述べた。 專田彬副会長(東亞合成相談役)は、「業界の再編が進んだ。古い設備を中心に約1割の設備が淘汰されている。今年度は生産性の向上も期待できる。」と語った。 |