2000年04月17日
ポリスチレン、3次値上げ交渉は弱電向けが焦点
早期実現に向け各社注力/包材分野の交渉は順調
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 PS(ポリスチレン)は、先週までに全社が4月下旬~5月出荷分からキログラム当たり15円の3次値上げをアナウンスし、ユーザーとの交渉が進められているが、包材分野の交渉が順調に進む一方で、今後弱電分野の交渉が焦点となりそうだ。
 PSは、これまで昨年7月に第1次として25円、昨年末から今年初めにかけて第2次として10円の値上げが実施された。第1次値上げは業界再編後初の値上げとして、主に採算是正を理由としていたが、第2次、そして今回の3次値上げは原料価格の高騰にともなうコスト上昇分の転嫁を狙いとしている。
 第3次は、ナフサ価格の上昇に加え、主原料スチレンモノマー(SM)のタイト化など、値上げの環境はほぼ整っており、現在2次値上げに取り組んでいる包材分野は、今回のPS3次値上げと連動して価格是正を進めようとしている。
 その一方で、弱電分野との交渉はやや難航している模様で、5月の連休を控え各社が同分野の早期値上げ実現に向け努力している。