2000年04月17日
アセトン国内価格値上げ、満額でほぼ決着
MMAモノマー、溶剤の価格転嫁交渉が本格化へ
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:三井化学、三菱化学

 アセトンの国内価格値上げ交渉が満額の10円でほぼ決着した。
 需給タイト化によるアジア市況の上昇、原料価格高騰による採算悪化などにより三井化学、三菱化学など各社が4月分から打ち出していたもので、MMA(メチルメタクリレート)モノマー向けユーザーを中心に浸透した。今後はMMAモノマー、溶剤など川下製品での値上げ交渉が本格化するものと見られている。
 アセトンは、アジア各国の好調な経済状態からMMAモノマー、溶剤向けに高い引き合いが続いく中、欧州での相次ぐ設備トラブルにより需給逼迫感が強まっている。こうしたことからアジア市況も、昨年2Qには250~300ドルだったものが、3Qは450~500ドル、4Q500~550ドル、今年1Qは550~600ドルと一本調子での上昇となっている。
 国内ユーザーもこうしたアジア市況の上昇、原料価格の上昇により、値上げやむなしの声が急速に広がったもので、価格転嫁を進めていくことになるとしている。