2000年04月13日
チバSC、1Q業績は売上高16%増を記録
数量増を背景に全事業部が2桁の増収
【カテゴリー】:人事/決算
【関連企業・団体】:チバ・スペシャルティ・ケミカルズ

 チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(チバSC)は13日、2000年第1四半期(1Q)の業績を発表した。売上高は24億4,000万スイスフランとスイスフランベースで前年同期比16%増、現地通貨ベースで6%増加した。また事業部別でも全事業部が2桁の増収を記録、2000年通期でも増益の見通し。またモルガン・グレンフェル・プライベート・エクイティ(MGPE)への売却を進めているポリマー事業は、欧米で法的な承認手続きを完了、事業部の完全分離に向けて着実に進展している。
 チバSCグループのポリマー事業を除く継続事業の売上高は19億7,000万スイスフランで、スイスフランベースで前年同期比16%増、現地通過ベースでも6%増加した。地域的に見ると、西ヨーロッパ地域の多くは1ケタ台の伸びにとどまったが、西半球(南北米)、中国、アジア地域における売り上げは、景気の回復や事業拡大により大幅に増加した。
 事業部別では、添加剤事業部は全事業部で大幅な増収となり16%増の9億3,700万スイスフラン、ウォータートリートメント事業を除くと6億6,300万スイスフランと18%増加した。一方ウォータートリートメント事業は、製紙ビジネスおよびエクストラクティブビジネス部門が高い成長を示し、2億7,400万スイスフランと12%増加した。なお現地通過ベースでは英国ポンドがスイスフランに対し12%の通貨高となったことなどにより、1%の増加にとどまった。
 カラー事業部は、インキ、塗料、プラスチック用顔料と、繊維染料の業績が大きく好転、6億6,200万スイスフランと18%増加、またコンシューマ-ケア事業部は、特に製紙化学品と繊維化学品が大幅な増収を記録、3億7,200万スイスフランと13%増加した。
 分離予定のポリマー事業は、電気・電子、レジン・システム、接着剤・治工具の3事業すべてが増加、14%増の4億6,900万スイスフランとなった。
 同社は、1Qの売上高が前年同期と比較して大幅な増加を記録したことから、昨年後半以降経済が好転していることを裏付けるものだと見ており、この貴重が続けば、昨年のリストラ効果などを含め収益性が大幅に改善すると見込んでいる。このため2000年のEBITDA(支払利息・税金・減価償却・償却控除前利益)目標16~17%の達成を確信している。
 なおチバSCの1Q業績は次のとおり。

チバ・スペシャルティ・ケミカルズ1Q業績(単位百万スイスフラン)
          2000/1Q 1999/1Q
[継続事業]
添加剤事業部     937   803
(WT事業以外)   663   559
( WT事業 )   274   244
カラー事業部     662   560
コンシュ-マー    372   330
   ケア事業部
 継続事業合計  1,971 1,693
[分離予定事業]
ポリマー事業部    469   411
   合計    2,440 2,104
※WT事業=ウォータートリートメント事業部