2000年04月12日 |
三菱化学、1.4BD日韓台での供給体制が確立へ |
2005年には5~10万トンの次期増設も視野 |
【カテゴリー】:海外 【関連企業・団体】:BASF、三菱化学 |
三菱化学は1.4BD(1.4ブタンジオール)事業のアジアでの展開を進めているが、技術ライセンスした台湾・南亜プラスチックの1.4BDの年産4万トン新設備が完成、6月に商業運転を開始することから、年初に商業運転を開始した韓国に続き、台湾国内での供給体制が構築される。同社では四日市事業所で誘導品のPTMGを8月に2万トン増設、3万トン体制とするなど、日本での誘導品展開を進め、次期増設に向けたFSの最終段階に入る方針だ。 同社の1.4BD事業は、自社技術のブタジエン法により国内では四日市事業所に5万トン設備を持っている。さらに韓国ではBASFに同製法をライセンス、今年初めに5万トン設備が完成、同社も年間1万トンの引取りを開始する。さらに台湾の新設備からも年間1万5,000トンの引き取り枠を確保しており、日本・韓国・台湾で7万5,000トン供給体制が確立する。 今回の供給体制の確立により、韓国では同国内および輸出を、台湾では同国内での自消に振り分けることにしており、日本では今までの輸出分をPTMGおよびPBT(ポリブチレンテレフタレート)向けに自消化体制を構築することになる。 また、同社では2002年をめどに次期計画として年産5万トンの増設も検討しており、四日市を含めアジアでの立地も視野に入れたFS作業の最終段階に入るとしている。次期計画では、増設するPTMGおよびPBTの次期増設の原料供給を行うことになるとしており、自消をベースとした1.4BD事業の展開を進めていく。 さらに2004年から2005年には5~10万トンの新増設も視野に入れて事業展開を加速し、アジアでのメインサプライヤーとしての地位を確固たるものとする方針だ。 |