2000年04月10日
出光石油化学、5月からポリカーボネートを値上げ
全グレードキロ25円/小口は75円
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 出光石油化学は10日、PC(ポリカーボネート)について5月1日出荷分から値上げを実施する、と発表した。値上げ幅は全グレードを対象に現行価格比キログラム当たり25円、300キログラム未満の小口については同75円で、昨年11月に実施した値上げに続くものとなる。
 今回の値上げの背景について同社は、(1)原油およびナフサ価格の急上昇にともなう大幅なコストアップと、(2)需要の成長による需給のタイト化の2点を挙げている。(1)について、PCは昨年11月に15円前後の値上げを行っているが、国産ナフサ価格は今年第1四半期のキロリットル当たり2万300円レベルから第2四半期には2万2,000円が見込まれるなど、原料上昇分をカバーするには至っていないのが現状。また(2)についても、PC需要は依然として10%以上の成長が続いており、少なくとも相次いで新増設が稼動する2001~2002年頃までは、需給がタイトな状態が続くと見られている。
 特にアジア地域は3月初めに発生したタイ・ポリカーボネートの事故により、タイト感が高まっており、アジア市況もトン当たり3,000ドルを超えるレベルとなっている。