2000年04月05日 |
ジャパンエナジー、純緑色発光ダイオード用の亜鉛テルルの開発に成功 |
世界で初めて安定したpn接合の形成に成功 |
【カテゴリー】:新製品/新技術 【関連企業・団体】:ジャパンエナジー |
ジャパンエナジーは5日、純緑色発光ダイオード用の亜鉛テルルの高品質の大型単結晶(直径80mm)の育成と、発光ダイオードに不可欠なpn接合の形成に世界で初めて成功した、と発表した。 今回開発に成功した亜鉛テルルは、順次、発光ダイオードメーカーに基板のサンプル出荷を進め、顧客反応をみながら、来年度からの本格事業化を目指す。 亜鉛テルルは、既に市販されているガリウムりんに比べて高い発光効率が期待されている材料だが、光を発光させるための基本的構造であるpn接合ができないという問題があった。 同社は、化合物半導体材料としてインターネット光ファイバー通信の受発光素子の基板用インジウムりん、遠赤外線検出器の基板用カドミウムテルルの単結晶を事業化し、世界トップシェアを確保している。 今回、そのカドミウムテルルで培った結晶成長技術であるVGF法により、光学的特性に優れた高品質(欠陥密度:数千個/cm2)の大型単結晶の育成を実現するとともに、特殊な熱処理法により、従来不可能であった安定したpn接合の形成に成功したもの。 また、このpn接合を用いて、市販の黄緑色発光ダイオードに匹敵する輝度の純緑色発光ダイオードを試作している。その製造プロセスでは、熱処理という単純なプロセスを採用しており、従来の発光ダイオードのプロセスで用いられているエピタキシャル成長技術を必要としないため、低コストで発光ダイオードの製造が可能となる。 |