2000年04月04日 |
PVCとVCMの価格スプレッド縮小強まる |
5月のPVC輸出価格、800ドル台後半を打ち出しへ |
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品 【関連企業・団体】:なし |
中国でのPVC(塩ビ樹脂)の国内価格の下降を受け、アジア市況はCFRトン830ドル前後での展開が続いているが、VCM(塩ビモノマー)価格については、日本、韓国での相次ぐ定修から依然として強含みの展開が続いており、700ドルの直前にまで上昇、PVCとVCMの価格スプレットは約150ドル強と縮小が強まっている。 アジアでの塩ビ価格は、スプレッドが200ドルのPVC700ドル、VCM500ドル、EDC(二塩化エチレン)300ドルのいわゆる「753」価格と言われている。しかし、現在は米国での塩素需要が好調、原油、ナフサ価格なども高騰が続いていることから、PVCが800~830ドル、VCM680~690ドル、EDC約450~470ドルが実勢で、それぞれのスプレット幅は150ドル、200ドルとなっており、PVCとVCMの価格差の縮小が目立っている。 こうしたことからPVCサプライヤーでは5月以降の輸出価格についても、一段の引き上げを目指していくとしており、800ドル台後半での打ち出しを行うことになるとしている。 また、5月からは日本では鹿島、千葉、水島地区を中心にPVC、VCMともに定修が目白押しなこともあり、輸出余力の減少から需給タイト化が進むことが確実視されている。 中国マーケットについても依然として引き合いは旺盛なことから、原料の取引価格とその製品価格とのバランス次第で、輸入価格も上昇に転じるとして交渉を行っていくことになるとしている。 |