2000年04月03日
旭硝子、「酵母たんぱく」受注生産開始
バイオ事業に進出、「ASPEX」プラント完成
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:旭硝子

 バイオテクノロジー分野への進出に注力している旭硝子はこのほど酵母を利用したたんぱく質の製造技術「ASPEX」を確立、横浜市の中央研究所内にプラントを完成して本格的な受注生産を開始した。
 使用している酵母は、取り扱いが容易な「ポンベ酵母」(シゾサッカロマイセス・ポンベ)で、高等生物由来の複雑な構造をもったたんぱく質をつくることのできる宿主として知られている。
 同社はすでに高い生産効率で安定的なたんぱく質をつくるためのベクターや培養技術の開発に成功しており、平成9年から欧米を中心にマーケティングを行ってきた。
 製品のたんぱく質は医薬品原料や産業用酵素として利用される。
 同社では1日付で社内に「ASPEX事業推進部」を設置、医薬・化学・食品メーカー向けに蛋白質の製造、販売事業を本格化させる。
 同社によると、蛋白質の受託製造市場はこのところ年率20%の成長をみせており、2005年には2,000億円市場に拡大するとみられている。
 ASPEX事業推進部では当面10億円超の売り上げを見込んでいるという。