2002年02月13日

ダイセル化学、帝人から無水酢酸2万トン設備買収

【カテゴリー】：経営 【関連企業・団体】：ダイセル化学、帝人

ダイセル化学は13日、帝人から松山事業所(愛媛県松山市)にある無水酢酸年産2万トン設備を買収すると発表した。買収は4月1日付で行う。ダイセル化学にとっては“アセチルチェーン”製品群の中核である無水酢酸事業の強化につながる。 　無水酢酸は、酢酸の主要誘導体のひとつで、医薬品、香料、染料などの原料となっているが、ダイセル化学は写真フィルムやたばこのフィルター用に使用する酢酸セルロースの原料として、大部分を自家消費してきた。しかし無水酢酸の需要はこのところLCD用偏光板保護フィルム向けとしての酢酸セルロースや、液晶ポリマー、ウレタン弾性繊維用など新しい分野に用途が拡大しており、生産能力強化が急務となっていた。 　 　一方、帝人はこれまで、無水酢酸をアセテート繊維の原料として生産してきたが、3月末限りでアセテート事業から撤収するため同設備が遊休化する。こうした両社の事情を背景に今回の合意となった。設備の運転は帝人に業務委託する。