2000年03月29日
新日鐵化学、オルソクレゾール増産を本格検討へ
半導体封止材向けエポキシ樹脂需要拡大で安定供給
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:旭化成、新日鐵化学

 新日鐵化学は、半導体封止材用途向けエポキシ樹脂の需要が好調に推移していることから、原料であるオルソクレゾールを増産する方針で検討を開始した。
 同社は、旭化成との合弁会社日本クレノールにおいて原料フェノール持込で生産、引取り販売を行っている。日本クレノールは旭化成・川崎支社で2.6オシレノール年産1万9,000トン、オルソクレゾール8,000トンと合計2万7,000トン製造設備を持つが、2.6オシレノールは旭化成が変性PPE向けに全量引取っている。
 こうしたことから、同社では旭化成に生産枠の拡大を依頼したいとしており、年産数百トン規模での増産で交渉を開始する方針。
 現在、日本クレノールは旭化成が昨年11月に変性PPEを5,000トン増強、年産3万5,000トン体制としたことからフル稼働となっている。しかし、オルソクレゾールの主用途であるエポキシ樹脂向けも、半導体需要が好調に推移していることもあり、引き合いが活発化しており、同社でも安定供給のため、玉確保を進めていくとしている。