2000年03月27日
エポキシ樹脂、2004年まで内需は微増/輸出は横ばい
今年は内需14万8,200トン/輸出3万9,100トンを予測
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 エポキシ樹脂工業会はこのほど、2004年までの長期需要予測(暦年)をまとめた。長期的に内需は微増、輸出は横ばいで推移する見通しだが、今年はともに横ばいを予測している。
 需要予測を分野別に見ると、塗料分野は全体で2000~2001年は微減、2002年以降は微増を予測している。缶用は1999年に2%増加したものの、フィルムラミネート缶および小型PETボトルへのシフトが続いており、増加分は2000年問題の仮需と推定される。2001年まではこの傾向が続くものの、2002年以降はラミネート缶やPETボトルで生産能力の問題が出てくると見ている。また自動車用は1999年、9%増と好調であったが、自動車生産台数は減少しており、増加分は仮需が主因と見られる、2000年には自動車生産台数の回復が見込まれるが、エポキシ樹脂としては仮需の反動があるため横ばいの見通し。1999年の船舶重防、その他は3%増。2000年以降は船舶の減少傾向が続くものの、民間設備投資などの回復が見込まれ横ばいと見ている。
 電機分野は、2000年以降微増を予測している。1999年の積層板用は7%増と好調に推移、2000年は多層板が好調を持続する一方、紙フェノール板の生産中止の影響もあって、全体では増加ペースがやや鈍化すると予測している。2001年以降も多層板の伸びは継続、増加傾向が続くと見ている。注型用は1999年に2%減少、2000~2001年は弱電関係ユーザーの海外移転が止まらず減少、2002年以降は横ばいの見通し。封止材の1999年実績は世界的に好調な半導体需要に支えられ、13%増を記録した。2000年以降、EMC用は半導体生産が増加するものの、半導体の小サイズ化などによる使用量の減少もあって横ばい、LED用は堅調な推移が見込まれるため、全体では微増と見ている。その他は1999年、10%増を記録した。2000年はレジストインキ用が多層板の伸びに支えられ増加傾向にある反面、絶縁粉体用は減少傾向が続き、全体では微増を予測している。
 土木建築・接着・他については、全体でほぼ横ばいを見込んでいる。土木建築・接着用の1999年実績は耐震補強工事や公共投資が低調であったものの、住宅着工数の増加で接着剤用が好調、両者で横ばいとなった。また2000年以降は民間設備投資の回復を見込み、微増を予測している。その他の用途については、2000年が仮中の反動で微減、これ以降は横ばいの見通し。
 最後に輸出は、1999年に38%と大幅に増加したが、今年以降は不明確な要素があるため、横ばいで推移すると見ている。

http://www.c-nt.co.jp/cgi-bin/passFile.cgi?FILE=data/miti/2000epoxy>エポキシ樹脂長期需要予測