2000年03月22日
宇部興産、新潟鐵工所と米社に全電動式射出成形機を納入
型締力1,000トンと世界最大
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:宇部興産

 宇部興産と新潟鐵工所は22日、昨年販売を開始した型締力650トンおよび850トンの全電動式射出成形機のシリーズ展開として、世界最大の型締力となる1,000トンの全電動式射出成形機を完成、今月一号機を米オハイオ州の自動車部品メーカーに納入した、と発表した。
 現在すでに、同クラスの大型全電動式射出成形機で数件の受注を抱えており、順次出荷を進めている。また650トン、850トンのシリーズについては製作中を含め50台を超える実績を有し、ユーザーからも高い評価を得ているという。
 電動式射出成形機は、油圧機に比べ省エネ性や再現性に優れ、作動油や冷却水がほぼ不要なことから、ランニングコストやメンテナンス費用を大幅に削減することが可能で、ここ数年来評価が高まってきている。今回の1,000トンタイプは、最大射出速度が毎秒150mmと従来の油圧機に比べ150%アップしている。このほかタイバー間隔は1,270×1,270mm、機会寸法は、12.2×2.63×3.04mで、標準本体価格は6,200万円。
 両社は、今回型締力1,000トンの実機を完成・納入したことで、自動車部品や家電部品の大型成形機市場においてシェアの拡大を期待している。また両社は、さらに型締力をアップした大型全電動式射出成形機の開発も開始している。