2000年03月17日 |
「グリーン・ケミストリー」推進でネットワーク発足 |
初代会長に村田一氏、行動指針など決る |
【カテゴリー】:行政/団体 【関連企業・団体】:昭和電工、化学技術戦略推進機構、化学工学会、日本化学会 |
“人と環境にやさしい”化学技術の開発を目ざそうと、「グリーン・ケミストリー」活動が国際的に高まっているが、財団法人・化学技術戦略推進機構など産官学10団体は17日午後4時半から、東京・千代田区の学士会館で「グリーン・サスティナブル ケミストリー(GSC)ネットワーク」の設立総会を開いた。 会場には参加団体の代表や委員約60人が出席、設立趣旨説明や経過報告のあと、初代会長に村田一化学技術戦略推進機構会長(昭和電工会長)、副会長に片岡邦夫化学工学会次期会長(神戸大学副学長)、中浜精一高分子学会会長(東京工大教授)、村橋俊一日本化学会会長(大阪大学教授)の4氏を選出した。 村田会長は「化学産業はこれまで化学技術を通じて、人類の福祉や生活向上に寄与してきたが、一方では環境や安全問題がクローズアップされている。この時期にこうしたネガティブな面に積極的に挑戦するネットワークが設立された意義は大きい。成果があがるようご協力をお願いしたい」と挨拶した。 今後は「人と環境の健康・安全」を目ざして持続可能な社会の実現に向け、ワークショップ、シンポジウムの開催をはじめ、研究開発支援、国際交流などを推進していく方針である。総会で決まった「行動指針」は次の通り。 <行動指針> (1)製品の全ライフサイクルを見通して、「人と環境の健康・安全」を最重要視して経済効率の高い製品の設計・製造方法の確立を目指す。 (2)副生成物や排出物の低減、リサイクルおよび環境浄化などに貢献する製品・技術を開発する。 (3)資源・エネルギーの消費低減、および資源の循環的利用を実現する。 (4)枯渇性資源への依存度を低減し、再生可能資源の積極的使用と再生利用を推進する。 (5)産官学、業際・学際および国際連携を積極的に推進する。 (6)社会の信頼性を高めるために情報の収集・開示および対話に積極的に取り組む。 (7)GSC理念を浸透させるために教育・啓蒙活動に積極的に取り組む。 |