2000年03月17日 |
ジャパンエナジー、第2次経営変革計画を策定 |
2002年度までに総額500億円の収益改善目指す |
【カテゴリー】:経営 【関連企業・団体】:鹿島石油、ジャパンエナジー |
ジャパンエナジーは17日、2000~2002年度を対象とした「第2次経営変革計画」を策定した、と発表した。グループ経営および収益構造の変革と転結財務体質の改善を目的としており、2002年度までにコスト削減を中心に1999年度比で総額500億円の収益改善を目指す。 第2次経営変革計画では、重点課題として(1)グループ経営体制の変革、(2)グループ運営の変革、(3)収益改善目標の達成、(4)石油事業の構造改革、(5)連結バランスシートの改善、の5点を掲げている。具体的には(1)については、グループの企業価値の最大化を目指し、連結納税制度の導入が見込まれる2002年度をめどに純粋持株会社に移行する。また以降に向け、責任と権限の一層の明確化、各事業の収益力・事業性の客観的な見極めのため事業ごとに分社化する。さらにグループ会社を4事業分野に区分し、それぞれで統合・再編を進める。(2)では、収益責任の明確化のため、2000年度以降連結ベースの業績管理制度を導入する。具体的には総資産の効率性の追求とキャッシュフローの改善を重視したCFROAを指標とする。またグループ内取引については、入札制度や市場価格による売買など市場原理に徹した運営方法とし、グループ企業の自立性を促進する。(3)における収益改善目標として、コスト削減を中心に1999年度比500億円を目指す。事業分野別では石油事業(管理間接部門を含む)が300億円、電子材料事業が80億円、金属事業が60億円、その他事業が60億円となっており、要素別ではジャパンエナジー本体で280億円(うちコスト削減220億円、販売改善10億円、償却費減50億円)、関係会社が220億円。また本計画期間中に本体人員1,500名以下(今年4月1日見込で約2,000名)の体制を確立する方針で、2000年度上期に特別早期退職優遇制度を実施する。適用人員枠は基幹職社員50名、一般職の転勤対象社員(35歳以上)150名、一般職の転勤対象会社員(原則32歳以上)50名の計250名で、精製部門を除く全部門は今年4月24日~5月19日、精製部門は11月27日~12月22日を申し出期間とし、前者は6月30日付、後者は来年1月31日付で退職する。この結果、2001年3月期決算で特別退職金支出による特別損失約55億円程度を計上するが、年間25億円程度のコスト削減が見込まれる。 このほか(4)のうち精製関連では、精製コスト目標としてキロリットル当たり1,800円を掲げるとともに、今年4月から鹿島石油とのジョイント生産計画を開始、また9月末までに鹿島石油本社をジャパンエナジーの本社ビルに移転し、一体運営を目指す。販売関連では、販売コストの削減と価格スキームの再構築に取り組むとともに、支店機能をリテールサポートに特化し、より機動的な地域密着型組織を構築する。さらに(5)については、連結バランスシートの改善販売用不動産の売却を効率的に行う専門部署を設置、2001年度末までに連結有利子負債を1997年度比で2,000億円削減する。 なお、収益改善額の事業分野別および要素別内訳、また削減策の内訳は下記のとおり。 [収益改善額内訳](単位:億円) <事業分野別> 石油 300 ジャパンエナジー本体 280 (含管理間接部門) (うちコスト削減) (220) 電子材料 80 (うち販売改善) ( 10) 金属 60 (償却費減) ( 50) その他事業 60 関係会社 220 ------------------------------------------------------ 合計 500 500 [削減策内訳](単位:億円) 本社ビルの売却 700 子会社株式公開など 500 連結利益 200 投資圧縮 200 資産売却など 200 |