2000年03月15日
チバSC、光重合開始剤メーカーのプロキミカ社買収完了
世界最大の光重合開始剤設備を傘下に
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:チバ・スペシャルティ・ケミカルズ

 チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(チバSC)はスイス現地時間の14日、光重合開始剤の主要サプライヤーであるプロキミカ社の買収を完了した、と発表した。この結果、世界最大の光重合開始剤設備が同社の傘下に入った。
 プロキミカ社はモルターラとトリボルツィオ(共にイタリア、パビア地域)に生産設備を有し、チバの光重合開始剤の中間体や最終製品を生産、約100名の社員を擁する。両社は、10年以上にわたるパートナーシップを築いており、プロキミカ社は光重合開始剤の化学と製造プロセスにおいて先進の専門技術を開発してきた。
 チバSCのイメージング・コーティング添加剤ビジネスヘッドであるゴドウィン・ベルナー氏は、「この買収は、光重合開始剤の長期戦略のなかでも極めて重要な部分である。世界最大の光重合開始剤工場が今、チバのポートフォリオの一部となったことは、我々の将来に必要な柔軟性を与え、またイノベーションや経済規模においても新しいチャンスへの扉を開くことになる。技術的な専門知識と統合された生産設備は、顧客にとって将来へのパートナーとしての、我々のポジションを強化するだろう」と語った。
 イメージング・コーティング添加剤ビジネスユニットは、チバが収益ある成長とイノベーションとの点で高い可能性を見込んでいる5事業領域の一つ。光重合開始剤は添加剤の一種であり、光にあてると、印刷インキや塗料、接着剤、また電子材料や印刷物材料などに使用される化学的に定着された画像などの硬化を促進する。硬化プロセスが早まることで、消費エネルギーやスペース、時間や労力が節減され、顧客の生産性向上や環境への負担の軽減に貢献する。