2000年03月10日 |
BASF、今後5年間で韓国に4億ユーロ投資 |
2004年めどにTDI新設やMDI増強など |
【カテゴリー】:経営 【関連企業・団体】:BASF |
独BASFは、今後5年間で韓国に4億ユーロ(約412億ドル)を投資する計画を発表した。コアであるウレタン事業の強化が中心で、ポリオールの増強やTDI(トルイレンジイソシアネート)新設、MDI(ジフェニルメタンジイソシアネート)の増強などを実施する。 BASFは韓国現地法人BASFカンパニーリミテッドとして麗川と蔚山に生産拠点を有し、PS(ポリスチレン)、ABS樹脂、MDI、ポリオール、1,4BD/THF(テトラヒドロフラン)、リジン、飼料などの事業を手がけている。今回の投資計画で最も大きいのはウレタン原料で、2003年上期中に麗川において年産14万トンのTDIを建設するほか、2004年をめどにMDIを増強、現在の8万トンから16万トンに倍増させる。一方、蔚山では、ポリエーテルポリオールの生産能力を現状年産1万2,000トンから3万トンに引き上げる。 また麗川における光学活性化合物Verbundの生産を強化するため、年産2万トンのacid chrorides、chloroformates生産設備を建設する計画で、2002年央の稼動を予定している。 さらに昨年末に蔚山で年産3万トンの1,4BD/THF新設備が稼動、既存設備との合計で5万トン体制となっており、主要誘導品であるPTHF(ポリテトラヒドロフラン)も今年4月から生産を開始する予定となっている。 これら韓国における事業強化に加え、BASFはマレーシア(クアンタン)、シンガポール(セラヤ)、中国(南京、曹井)などで生産拠点の強化拡大を実施、検討している。韓国のTDI/MDI事業の拡大は、中国でハンツマン・ポリウレタン、日本ポリウレタンなどと進めているTDI計画を補完する位置付けにある。 |