2000年03月09日 |
独ワッカーとセラニーズ、塩ビ合弁事業をスピンオフ |
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品 【関連企業・団体】:なし |
独ワッカーシェミーとセラニーズは8日、PVC(塩ビ樹脂)の折半出資会社Vinnolit Kunststoff GmbH社の株式をそれぞれ50%ずつ売却することで覚書(LOI)に調印した、と発表した。またセラニーズの子会社であるセラニーズ・ケミカル・ヨーロッパは、Vintron GmbH社の株式の売却も進めている。両塩ビ樹脂合弁会社の買収を、プライベート・エクイティ・カンパニーのAdvent International Corp.が検討しており、今後2ヶ月以内に取引を完了する見通し。 Vinnolit社は、1993年にワッカー社とヘキストセラニーズの塩ビ事業を統合して誕生、年産50万トンの生産能力を有する欧州の塩ビトップメーカーの一つ。またVinnolit社は、塩化ビニルモノマー(VCM)を増強したVintron社と協力関係にある。またAdvent Internationalは1984年設立、現在35億ドルの資金を有し、世界で400社以上の企業に投資している。 この結果、ワッカー社は65年にわたって続けてきたPVC事業をスピンオフすることになるが、今後はプラスチックやファインケミカル、半導体用超高純度シリコン、シリコーン材料などのコア事業に注力していく方針。またセラニーズは、これで無機化学製品事業からの撤退が完了したことになる。 |