2000年03月08日 |
アジア・中東で石化の新増設ラッシュ始まる |
エチレンプラントは7基合計年産482万トン増 |
【カテゴリー】:海外 【関連企業・団体】:昭和電工、三菱化学 |
昭和電工、三菱化学など大手石油化学企業筋の調べによると、インド・IPCL社のエチレン年産30万トン設備の建設を皮切りに大型石油化学プラントの新増設工事がアジア・中東地域で3月以降年末までに相次いで完工する見通しとなってきた。 建設される石化プラントは、その多くがこれまでになくスケールが大きい点が特徴。エチレンプラントで言えば、年内に完成するプラント7基のうち、年産80万トン以上の大型装置が5基を数える。この結果、3月から年末までに完成し稼動に入るエチレン設備の総能力は7基合計で482万トンとなる。 その内訳は、インド・IPCLの30万トン(3月稼動)、同・ハルディアの42万トン(同)、サウジアラビア・ヤンペットの80万トン(2Q中に完工)、同・ペトロケミヤの80万トン(3Q中に完成)、台湾・FPCの90万トン(8月完工)、サウジアラビア・ケミヤの80万トン(4Q中に完成)シンガポール・エクソン/モービルの80万トン(4Q中に完成)--となっている。 アジアでは、これらに先駆けて先年春から年末までに30万トンクラスの新設と10万トン内外の手直し増強が各国で活発に行われている。これらの多くは本格稼動が今年からとなるので、全体の供給能力はかなり増える。 もっとも、わが国のエチレンセンターや大手商社は、中国を始めとしたアジア全体の需要は今年も大きく伸びるので年内いっぱいは需給のバランスが取れると予想している。 |