2000年03月01日 |
三菱レイヨン、採算悪化でPAN系炭素繊維を値戻し |
3月新規契約から国内/アジア向け輸出で10~15% |
【カテゴリー】:ファインケミカル 【関連企業・団体】:三菱レイヨン |
三菱レイヨンは29日、PAN系炭素繊維の価格について、国内およびアジア向け輸出分について、3月の新規契約分から10~15%の値戻し交渉を開始した、と発表した。汎用品の価格下落や原燃料価格の高騰などにより採算が厳しくなってことが主な理由。 PAN系炭素繊維は、この1年余りの間に汎用品の価格が30%を越えるレベルで大幅に下落している。さらに円高による採算悪化、原油価格の急騰から原燃料価格が大幅に上昇するなど、コストアップが重なり、採算は一層厳しくなっている。こうしたことから値戻しが必要と判断したもの。 なお同社は、需給ギャップが表面化してきた昨年春以降、需要見合いの生産という考えのもと、減産を実施してきているが、今後も当面20~25%の減産体制を維持しつつ、工業分野を中心に用途・市場開発を積極的に進めていく方針。 |