2000年02月29日
三井物産、EC事業に参入~米ケムコネクト社に出資
化学品取引の拡大に活用/まずは米国法人の取引業務を効率化
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:BASF、三井物産

 三井物産は28日、米国三井物産を通じ化学品のe-コマース(電子商取引)企業である米ケムコネクト社に出資した、と発表した。同社では、化学品の電子商取引事業の成長に期待するとともに、自社で扱う化学品取引の拡大に活用していく方針で、化学品の取扱規模が総合商社中最大の三井物産がe-コマースに参入することで、同業他社や化学品メーカー、需要家などの企業間電子商取引の加速が期待されるとしている。
 ケムコネクト社には、すでに米ダウ・ケミカルや独BASF、英BPアモコなど欧米の大手化学メーカーが出資、同社が運営するシステムの活用を開始しているが、日本の企業の参加は初めて。ネット分野のコンサルティング会社である米フォレスター・リサーチ社によると、米国の化学品電子商取引は1999年の1兆円から、2003年には約20兆円規模に拡大していると予想されており、三井物産としてもこのような電子商取引の成長性は極めて高いと判断、出資を決定したもの。
 また三井物産は、ケムコネクトがインターネット上に設けている電子商取引市場The Worldwide Chemical Exchangeに参加、まず米国法人の扱う化学品取引業務の効率向上、新規商材の開拓・拡大を図る考えだが、将来は日本を含むアジア・欧州など世界規模での各種化学品の輸出入、三国間および国内電子商取引の拡大も予想している。