2000年02月25日 |
ANアジアスポット価格、定修控え値上げオファー相次ぐ |
800ドル台後半、需給タイト化、プロピレン価格上昇で |
【カテゴリー】:海外 【関連企業・団体】:旭化成 |
AN(アクリロニトリル)のアジア・スポット市況は、3月からの大型定修、原料プロピレン価格の高騰を受けて、ここへ来て韓国・台湾メーカーを中心に値上げオファーが相次いでいる。現在のANスポット市況は、CFR・トン820~840ドルが実勢。これに対して3月分について50ドル前後値上げした800ドル台後半のオファーとなっている。 サプライヤー側では、大手輸出メーカーである旭化成が来月に水島製造所で定修を実施、さらに5月にかけては、台湾のCPDC、韓国の泰光産業などが定修入りすることもあって、一段の需給タイト化が避けられないとしている。また、米国での好調な景気が続いていることから、アジアへの急激な玉流入は考えにくいと見ている。こうした中、ナフサ・原油、原料プロピレン価格の高騰もあって、安定供給のためにも一段の価格引き上げを行わざるをえないとしている。 一方、ユーザー側であるABS樹脂メーカーでは、一方の原料であるSM(スチレンモノマー)価格の高騰などにより、採算的に厳しい状況だとして強い抵抗を示している。 |