2000年02月21日 |
中国の昨年の汎用樹脂の輸入、LDとPPが減少 |
樹脂によってばらつきが発生、4・四半期は全体に不調 |
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品 【関連企業・団体】:なし |
大手商社各社がこのほど調査したところによると、中国が昨年輸入した汎用樹脂の通関数量は、従来と異なり樹脂によってかなりのばらつきが生じるかたちとなった。 LDPEは9.6%もの減少となり、PPも4.6%縮小している。しかし、HDPEは逆に48%もの大幅増を記録、また、PSは12.5%、ABSは24.8%、PVCは11.4%それぞれ前年の実績を上回っている。 これらの中ではLDPEの縮小が特に目立つが、これには、最大の対中輸出国である韓国からの輸入が大幅に減ったことが大きく作用している。前年における韓国からのLDPEの総輸入量は67万3,405トンであったが、昨年は43万5,061トンに縮小している。23万8,344トンの減少である。中でも、第4・四半期における通関数量が前年のほぼ半分に減ったことが強く影響している。 もっとも、他の樹脂も昨年は第4・四半期は予想をかなり下回っている。これには、中国のいわゆる保税輸入措置が同期において極めて厳格に適用されたことで需要家の多くが同期の成約を見送る行動に出たことが少なからず効いていると見てよいようだ。 中国による汎用各樹脂の99年の総輸入数量は次の通り。かっこ内は前年比。 ▽LDPE=163万6,572トン(90.4%)。 ▽HDPE=96万2,403トン(148.0%)。 ▽PP=147万2,438トン(95.4%)。 ▽EPS=23万1,205トン(100.4%)。 ▽PS=128万5,201トン(112.5%)。 ▽ABS樹脂=133万3,856トン(124.8%)。 ▽PVC=130万4,143トン(111.4%)。 |