2000年02月18日 |
ABS樹脂、各社が国内2次値上げの方針固める |
原料高騰で3月出荷分からキロ30円前後 |
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品 【関連企業・団体】:テクノポリマー、電気化学工業、東レ |
ABS樹脂メーカー各社は、このほど2次値上げを実施する方針を固めた。SM(スチレンモノマー)をはじめAN(アクリロニトリル)、ブタジエンなど主要原料の高騰が背景にあり、収益を圧迫している。こうしたことから2次値上げに踏み切るもので、各社3月出荷分から30円前後の価格修正を打ち出す方針。 ABS樹脂の一次値上げは、、最大手のテクノポリマーが昨年9月下旬にキログラム当たり18円、10月1日には日本エイアンドエル(NAL)が20円、宇部サイコンも17円の値上げを打ち出し、各社17~20円の値上げが出揃った。各社とも昨年末までにほぼ8割方の交渉を完了、今年1月以降15~20円弱の値上げが浸透している。しかし、原料SMは年初以降、急速に値を上げており、すでにアジア市況はトン当たり1,000ドルに迫る勢い。また1次値上げでは弱電分野の値上げが完全に浸透したとは言えず、各社とも依然採算的には厳しい状況が続いている。 こうしたことから2次値上げを実施するもので、宇部サイコンが3月1日出荷分からキロ30円の値上げを打ち出したほか、東レやテクノポリマー、NALが検討中、電気化学工業も来週早々にアナウンスを予定しており、来週までには各社の打ち出しが出揃う見通しだ。 |