2000年02月17日 |
昭和電工、光機能材料事業を強化でベンチャー企業を子会社化 |
5年後年間売上げ50億円規模の事業に育成 |
【カテゴリー】:新製品/新技術 【関連企業・団体】:昭和電工 |
昭和電工は17日、光機能材料事業の一つとしてホウ素化合物と増感色素(光の波長の選択性がある色素)からなる光重合開始剤を開発した、と発表した。また、同事業の展開を補完し、早期に事業基盤確立を目的として、フォトレジストインキのベンチャー企業である「日本ポリテック(東京都八王子市、加部篤社長)」の過半数の株式を取得、子会社とした。 今回開発した開始剤は、組み合わせる色素の種類により、紫外線から可視光およびレーザー光までの波長適合性があり、非常に高感度で、微小なエネルギーで光硬化が可能な新製品。プリント基板用液体レジストおよびレジストフィルム、液晶カラーフィルター用レジスト向けなど、エレクトロニクス分野を対象に市場開発を進め、今回一部カスタマーへの納入を開始したもの。また、近赤外領域で高い吸収度を持つ色素も開発、市場が急拡大している光熱変換方式のCTP(Computer-To-Plate)刷版用途においても高い評価を受けている。 子会社化した日本ポリテックは、高密度フレキシブルプリント基板用レジストインキの開発に成功、高品質を要求されるフレキシブル回路分野において、大手メーカーの認定材料として着実に実績を伸ばしている。 同社では、日本ポリテックに有機合成技術や分析・評価技術など広範囲な基礎技術を投入、共同でフォトレジスト分野の用途拡大や新規高付加価値製品開発を進めていく。こうした光重合剤事業の拡大により、5年後には年間売上50億円規模の事業へ育成していくとしている。 |