2000年02月17日 |
台湾のPS・ABS樹脂、数社が増強を検討 |
FCFCはSM第2系列の本格稼働後に樹脂設備増強へ |
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品 【関連企業・団体】:なし |
台湾のPS(ポリスチレン)、ABS樹脂メーカー数社が今年中に相次いで増強を計画している。なかでもFCFC(台湾化学繊維)は、上期中にも原料SM(スチレンモノマー)の第2系列が本格稼働を迎える見通しであり、PSとABS樹脂それぞれの増強を検討している。 PSで増強を検討しているのは、FCFC、GPPC(国喬石油化学)、台達化学工業の3社で、計画能力はFCFCが12万トン、GPPCが3万1,000トン、台達が6万トン。すでにGPPCは増強工事に着手したもよう。一方ABS樹脂でもFCFCが6万トン、台達が2万トンの増強を計画している。 特にFCFCは、昨年末に第2系列となるSM25万トン設備を完成、試運転を経て上期中にも商業運転入りを予定しており、PS、ABS樹脂の実際の増強幅についてはSM新設備の正常運転を確認した上で、詳細を詰めていく考え。ただし、SMの新設備は、FPC(台湾プラスチック)が建設を進めている年産90万トンのエチレン設備が完成するまでは原料が不足ポジションにあるため、一部を輸入しつつ、既存のHDPE(高密度ポリエチレン)設備の稼働を落としてSM向けにまわすなどの対応をとると見られる。いずれにしてもエチレン設備の稼働は8月頃の予定で、それまではSM新設備も無理には稼働を上げないと見る向きが多い。 なおこれら増強計画の完成により、表記の通り台湾のPS生産能力は合計123万7,000トン、ABS樹脂は148万トンとなる見通しだ。 http://www.c-nt.co.jp/data/ps/capa_tw.html">台湾のポリスチレン生産能力 http://www.c-nt.co.jp/data/abs/capa_tw.html">台湾のABS樹脂生産能力 |