2000年02月16日 |
独・BASF、医薬品事業の利益率15~20%目標に戦略強化 |
2003年までに5つの新薬を上市、利益重視の新戦略 |
【カテゴリー】:ファインケミカル 【関連企業・団体】:BASF |
独・BASFは現地時間の14日、医薬品事業における利益率15~20%の達成を最優先課題として設定、よりフレキシブルに、かつ独自性に基づく迅速な事業展開を目標としたイノベーションと新戦略によって達成を目指す、と発表した。 BASF本社取締役会メンバー、健康・栄養部門責任者エゲルト・フォシェラウは、「最優先のターゲットとしてこの利益率を設定、新薬の早急な開発・上市や、現在既に市場にあるBASF医薬品のさらなる可能性の開拓を追求し、事業の集中的展開の強化などを通じてこのターゲットを達成する」と述べている。 BASFの医薬品事業「BASFファーマ」の利益率を対売上比率の面からEBITDA(金利および税、通貨下落分、負債償却差し引き前利益)で換算すると、ここ数年15%を記録している。しかし、営業利益の面では主に将来を見込んだ研究開発への投資と買収に関連した資産償却のため低くなっている。 BASFファーマでは現在14品目のプロジェクトをもっており、医学的ニーズの高い治療分野での新薬開発に力を注ぐとしている。具体的には2003年までに5つの新薬を発売予定で、慢性関節リューマチ治療のための成分、D2E7は現在臨床試験の最終フェーズ〓に入っている。甲状腺ホルモンの分泌不全治療に使われる「シンスロイド」などでは市場開拓のキャンペーンの実施を予定している。 また処方箋医薬品や主要市場への集中などの新戦略により、迅速にイノベーションを創出、上市が可能になるとしている。 BASFファーマ取締役会の会長トルレフ・シュピックシェンは「短期間で収益力のある医薬スペシャリストになる。重要な市場において多くの新薬と有望なパイプラインをもっており、戦略をすばやく遂行するための効率的な新体制で臨んでいく」と述べている。 |