2000年02月15日
電気化学、シンガポール溶融シリカ増設着工へ
球状フィラー年産9,000トンに、今年末完成
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:電気化学工業

 電気化学工業では溶融シリカの世界的な需要の増加に対処するため、デンカ・アドバンテック(DAPL)の設備増設を検討していたが、このほど正式決定した。年内完成をめどに近く工事に着手する。
 工場は同国ジュロン島にあり、能力は現在破砕品年産5,000トンと、球状品同6,000トンの1万1,000トンだが、今回工事では球状品を3,000トン増設し、9,000トンとする。合計能力は1万4,000トンになる。
 溶融シリカは半導体封止剤用エポキシ樹脂をはじめ、シリコーン、フェノール、ポリエステルなどエンジニアリングプラスチックのフィラーとして使用されている。同社はシンガポールと大牟田工場に生産拠点をもつ世界の最大手メーカーで、市場シェアは世界の60~70%を占めている。
 需要が好調なため両工場ともフル稼働が続き、昨年末には大牟田工場でも球状品設備を増設、同工場の能力を破砕品年産6,000トン、球状品同1万2,400トン、計1万8,400トンにしたばかりである。