2000年02月07日 |
旭硝子と三菱商事、医農薬中間体で英国のF2ケミカルズを買収 |
フッ素ケミカル事業の展開加速、5年以内に売上げ倍増目指す |
【カテゴリー】:ファインケミカル 【関連企業・団体】:旭硝子、三菱商事 |
旭硝子と三菱商事は7日、英国BNFL社の100%子会社でフッ素ケミカル専業メーカーのF2ケミカルズ社の全株式を約5百万ポンド(約9億円)で取得することで合意、1月31日に契約を調印した、と発表した。 今回の買収は、両社の医農薬中間体を中心とするフッ素系ファインケミカルズ事業強化の一環となるもので、買収後は旭硝子51%、三菱商事グループ49%(三菱商事34%、ミテニ15%)となり、EUの独占禁止法当局の承認をもって正式発行となる。現社名のF2ケミカルズのまま事業を継続する。 F2ケミカルズが持つ技術は、フッ化コバルトを用いるフッ素化技術があり、冷媒、半導体製造などのエレクトロニクスケミカルズ用や、超音波造影剤原体用にも用途開発されているパーフロオロカーボン類の製造に用いられている。また、一般に困難とされているフッ素ガスの反応をコントロールして、種々の有機化合物の任意の位置に選択的にフッ素原子を導入する選択的直接フッ素化技術をもつ。 旭硝子では、フッ素化学の分野では原料蛍石からの一貫生産体制を持ち、中期計画でもフッ素化学事業の拡大を施策の一つとしている。一方のBNFL社は子会社であるF2ケミカルズのフッ素事業を非コア事業と位置付け売却先を探していた。 旭硝子および三菱商事ではF2ケミカルズが有するユニークなフッ素ガスの応用技術を生かし1999年度の売上げ見込である約5億円を5年以内の倍増を目指し、事業展開を加速する方針。 |