2000年02月04日
シェル、汎用石油化学への集中目指し化学事業再編を加速
EPS/PET/ウレタンシステムが相次ぎ売却完了
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:信越化学工業

 シェルが化学事業再編の動きを加速させている。今年に入って欧州のPS(ポリスチレン)/EPS(発泡ポリスチレン)事業、PET(ポリエチレンテレフタレート)事業、さらオランダのウレタンシステムハウス事業の売却が完了した、と発表した。同社は、今後汎用石油化学に注力していく方針を明らかにしており、今後もコアから外れた事業の売却を検討している。
 シェルは1998年12月に発表した5カ年計画において、化学部門の中の非コア事業を対象に、約40%に当たる資産を売却することを明らかにした。実際の動きは、1999年後半から見られるようになり、1999年12月には仏エルフ・アトケムとの合弁による塩ビ事業(PVC、VCM)を信越化学工業に売却、2000年に入ると1月31日にはカナダのノバ・ケミカルズへの欧州PS/EPS事業、2月3日にはMossi & GhisolfiグループへのPET事業、およびResina Chemieへのオランダのウレタンシステムハウス事業の売却を完了した。
 シェルは、これらの資産売却で得た資金をもとに、汎用石油化学分野の事業に集中投資していく考えであり、今後もBPA(ビスフェノールA)、エポキシ樹脂やエラストマー事業などが売却されると見られている。