2000年02月01日 |
通産省、石化競争力強化に「官民懇談会」設置 |
欧米企業も視野、設備の最新化、グレード統合など討議へ |
【カテゴリー】:行政/団体 【関連企業・団体】:旭化成、昭和電工、住友化学、大日本インキ化学工業、東ソー、日立化成工業、三井化学、三菱化学 |
石油化学業界の競争力強化が課題となっているが、通産省基礎産業局は1日、岡本巌局長の私的諮問機関として、「石油化学産業競争力問題懇談会」を設置、石化製品の需給見通しや競争力のあり方などを検討していくと発表した。第1回の懇談会を8日に開催する。 当局が同懇談会を開催することにしたのは、(1)欧米ではビッグ・アライアンスの進展、アジア市場の将来的な需給緩和の見通しがある一方で、日本の石油化学メーカーの多くは低収益体質で競争力強化に向けた取り組みが急務となっている。(2)このような中、内外市場環境の変化及びわが国化学産業の競争力強化の方向について自由に意見交換を行い、各社トップの共通認識を深めることにより、事業再編、新規事業の立ち上げ、設備のS&Bなどに向けての弾みをつけるのが狙い。 メンバーは <企業側> 内ヶ崎 功 日立化成工業社長 大橋 光夫 昭和電工社長 奥村 晃三 大日本インキ化学工業社長 香西 昭夫 住友化学工業社長 正野 寛治 三菱化学社長 武田 正利 鐘淵化学工業社長 田代 圓 東ソー社長 中西 宏幸 三井化学社長 山本 一元 旭化成工業社長 山本 侑 出光石油化学社長 <通産省側> 岡本 巌 基礎産業局長 揖斐 敏夫 大臣官房審議官(基礎産業局担当) 斎藤 浩 基礎産業局総務課長 西出 徹雄 基礎産業局化学課長 加藤 正男 基礎産業局物質プロセス技術戦略推進室長 眞鍋 隆 基礎産業局化学政策企画室長の16氏。 具体的な討議事項として、次の5項目をあげている。 (1)アジア市場を始めとする石油化学製品の国際需給見通し (2)欧米化学産業のbig alliance の進展、ユーザーによるグローバル調達 の進展等内外市場環境の変化 (3)汎用品分野におけるコスト競争力の強化 1 S&Bによる設備の最新化及び大型化 2 グレードの統合・削減など商慣行の見直し (4)機能性樹脂、農薬・医薬など特殊品分野における競争力強化 1 技術開発の方向と研究開発体制のあり方 2 バイオを始めとする新規事業の開発 (5)会社分割法制、連結納税制度、アライアンスに係わる独禁法の運用状況 等政府による事業環境整備の進捗状況 等 なお懇談会は今後数回開催し、6月までに意見をまとめる予定である。 |