2000年01月31日
ダウ、1999年通期業績は売上2.6%増/EBIT3.1%増
構造コストを3億ドル削減/2000年末までに計27億ドル削減
【カテゴリー】:人事/決算
【関連企業・団体】:なし

 ダウケミカル日本は31日、ザ・ダウ・ケミカル・カンパニーの1999年通期および第4四半期の業績を発表した。1999年通期業績は、売上高が前年比2.6%増の189億2,900万ドルと増収、利益面でも増益を記録した。
 1999年通期において、非経常項目を除外して算出したEBIT(損益前当期利益)および1株利益は、合計で約10億ドルもの原料高と価格低下によるマイナス要因があったにもかかわらず、前年を3%上回った。さらに純利益は14億ドルに達した。
 同社のスタブロプロス社長兼CEOは、「今年はダウにとって財務面だけでなく、先ごろ発表したユニオン・カーバイドとの合併合意という点でも、歴史的な年であった。この合併によりダウは成長を加速できる」と語り、さらに「当社は一連の財務目標を達成した。なかでも化学産業を取り巻く経済サイクルのそこを通じて、資本コストを上回る利益を上げたことは特筆される。ダウは生産性に的を絞った措置やバリュー・グロウスのための取り組み、そして機能品事業に注力した事業再編成により、価格低下や原料高およびエネルギー・コスト上昇の影響を克服することができた。ダウは増益と財務体質強化によりさらに強力な会社となった」と続けた。
 またコスト削減については、「ダウは1999年に構造コストをさらに3億ドル削減、これで1993年以降24億ドルあまりの削減を達成したことになる。2000年末までには27億ドル削減するという目標を達成できる見通しだ。世界規模のプロジェクトとして採択したシックス・シグマ計画の実施を加速することで、目標レベルを一段と高くした生産性向上と、卓越した事業内容を目指している」としている。
 非経常項目を除外したEBITを部門別に見ると、機能品は数量増と生産性向上により15%増加、機能プラスチックは価格低下と原料高が数量増により一部相殺されたものの、前年を割り込んだ。また農業関連製品は、厳しい状況の中でEBITの増加を達成した。さらに基礎化学品は、工場の操業改善と製品構成の戦略的な再編によりEBITを17%アップ、プラスチック製品は数量こそ2桁の増加となったが、原料高もありEBITは前年を若干下回った
 2000年の見通しについて、スタブロプロス社長兼CEOは、「引き続き世界の景気が改善することにより、2000年も増益が見込める。我々は成長戦略の実施とさらなる生産性向上への取り組みを加速させていく。年率10%の利益成長という目標は目前であり、達成できる自信がある」と語った。

ザ・ダウ・ケミカル・カンパニーの第4四半期/1999年通期業績

              第4四半期
          1999年   1998年
売上高       5,200   4,441
利息・法人所得税および少数株主持分
EBIT        495     291
普通株1株利益    1.19$   0.65$
[非経常項目を除外]
EBIT        595     476
普通株1株利益    1.49$   1.10$

                通期
          1999年   1998年
売上高      18,929  18,441
利息・法人所得税および少数株主持分
EBIT      2,476   2,366
普通株1株利益    5.93$   5.76$
[非経常項目を除外]
EBIT      2,576   2,499
普通株1株利益    6.23$   6.07$

※単位:1株利益はドル、これ以外は百万ドル